不安障害とは

不安障害

不安障害

不安障害とは通常よりも過度に心配・不安・恐怖を感じる精神障害です。
不安障害が原因でうつ病やアルコール依存症も発症するケースがあるようです。
不安障害の原因や症状、治療法について確認しましょう。

日常生活の中で、不安を感じることは誰でもあると思います。
新しい学校への入学や転職によって新しい環境に変わる時、新入社員として会社に入社する時など、少なからず不安は感じるはずです。
人は不安を感じると、心や身体も緊張してしまいます。
不安を感じることは決して悪いことではなく、不安を感じるからこそ心の準備などをしたりします。
また緊張するから集中することもできます。
不安とは心のアラームであり、警報機の役割を果たしてくれています。
しかし、不安障害になってしまうと、今まで何も感じていなかったことも不安になり、例えば、
・家に自分しかいなから、不安で外出できない
・事故が心配で飛行機や船、電車などに乗れない
・突然の体調不良が起こって、悪くなってしまうといけないから電車に乗らない
など、行き過ぎた不安を感じするようになることが不安障害と呼ばれるものであり、心配や恐怖を特徴とする異なる種類の一般的な総称となっている。
他の症状として、恐怖症やパニック障害、強迫性障害、PTSDと呼ばれる心的外傷後ストレス障害などが挙げられる。
中でも、パニック障害が、不安の典型的な症状として現れるので、代表的な疾患と言われています。

不安障害の原因

不安障害の原因 不安障害の原因は心理的な出来事が関係していると言われていますが、実際には、そのような出来事が見られない場合もあります。
また原因は十分に解明されているわけではありませんので、身体的、心理的、社会的な要因によって症状の度合いが変わってきます。
心理的要因とは、過去の何らかのきっかけによるものや、何らかの精神的なショック、ストレス、幼い頃に親との別離体験があるなどが挙げられます。
心理的要因の背後にある社会的な要因としては、その人が住んでいる場所(国や地域)の文化や時代によって物事の考え方や受け止め方が変わり、症状を発症してしまう場合があります。
また最近では、不安障害は心理的なものだけでなく、身体的要因として、脳内にある神経伝達物質(セロトニンなど)によって脳機能に異常があることで不安障害を引き起こすというのが有力な説となってきています。
他にも、睡眠不足や風邪、過労などの身体的な悪条件が重なり原因となって不安障害を発症してしまう人もいます。
不安障害はもともと神経質な人が不安を持ちやすく、そういった性格の人に症状が多くみられ、男性よりも女性の方が多いと言われており、男性の2倍以上いるとされています。

不安障害の症状

不安障害の症状 不安障害の中心的な症状は不安となっています。
不安とは、恐れの感情であり、誰しもが経験するものとなっている感情ですが、はっきりとしている理由がなく、または理由があってもその理由とは不釣り合いに強く不安を感じ、あるいは、繰り返し起きてしまったり、不安がいつまでも続いたりする病的な不安が症状となっています
症状の発症の仕方としては、慢性的に不安を感じ、神経が過敏になってしまい、落ち着きがなくなり、苛立ち、集中することが困難になるなどの精神症状と、筋肉が緊張したり、肩や首のこり、動悸や震え、めまい、下痢、不眠、息苦しさなど色々な身体的な症状が現われます。
また何に関しても過度の不安を感じてしまい、常に心配や不安がつきまとい、その症状が慢性的に続いてしまうのが特徴となっていて、診断の基準では、6ヶ月以上症状が続くとされています。
症状の経過は慢性的で、日ごろの生活のストレスの影響を受けてしまい、症状が良くなったり、悪くなったりして、何年も症状が続きます。
また不安症が原因で、うつ状態になってしまい、うつ病に症状が移行してしまうケースもあります。
不安を紛らわすために、アルコールを摂取しすぎてしまい、アルコール依存症になってしまう人もいます。

不安障害の治療方法

不安障害の治療方法 不安障害の治療には、薬物療法と精神療法の2つを用いて治療を行っていきます。
薬物療法には、抗不安薬を使用します。
主にベンゾジアゼピン誘導体と呼ばれる、タンドスピロンやセルシンやセディールなどが用いられ、精神療法として、日常生活で抱いている症状に関連している悩みやストレスを医師に相談し、アドバイスを受けるなどの治療を行っていきます。
またベンゾジアゼピン系の薬は長期連用をすると依存症にもなりやすいので、最小限にとどめる必要があります。
アルコールと一緒に服用することもできないので、禁酒もしなければなりません。
うつ病を併発する場合もあるので、抗うつ剤であるSSRIと呼ばれる選択的セロトニン再取り込み阻害薬などが薬物治療として使用する場合もあります。
使用されるSSRIはジェイゾロフトやデプロメール、パキシルなどがありますが、効果が現われるまでに時間がかかり、初めて服用した時には1~2週間ほど、吐き気をともなうのが難点です。
薬の服用種類が増える場合は、相互作用があるので、飲み合わせには注意が必要となり、医師との相談が必要になってきます。
また自宅でも簡単にできる筋弛緩のリラクゼーション法や深呼吸などの有酸素運動も治療に取り入れられることもあります。

不安障害が発症する仕組み

不安障害が発症する仕組み 不安障害が発症する仕組みとして、その人の物事に対する考え方や行動が関係しています。
急に不安が襲って来たり、緊張して突然脈が早くなったりすることは、不安障害の人でなくても健康な人でもあることです。
健康な人は、誰にでもあると思って気にすることもありません。
しかし、性格的に気になる人や心配性な人は少しの不調でも病気なのかもと考えてしまいます。
病気かもと思ってしまうと、より不安になり意識は他のことに向かず、自分が本当に病気かもということばかりにいってしまい、そのことだけに集中してしまいます。
そこから少し体調に変調があると敏感になってしまい、不安が大きくなり、悪循環に陥ってしまいます。
不安が大きくなるにつれて、人は行動を起こすようになります。
健康な人が気にも留めないような症状で救急車を呼んでしまったり、自分の脈や血圧を頻繁に測るようになってしまったり、自分の身体に起こる少しの変調をインターネットなどで調べ、その症状に合った病院を見つけては通院したりと色々な事をしてしまいます。
誰にでも起こるような事を病気だと考え、思い込んでしまい、心や身体がその事ばかりに集中してしまい不安を増大させ、病人らしくふるまってしまう事で不安障害を発症させてしまいます。

不安障害の薬とは

不安障害の薬とは 不安障害に使われる薬は、不安障害を発症している人が感じている、緊張や耐えがたい不安を和らげるために使用されます。
耐えがたい不安を感じ避けていた事を、抗不安薬などを使って、少しずつ時間をかけて慣れるようにしていきます。
薬を服用していくと、今まで不安を感じてしまっていた事でも慣れると平気になってきて、患者さんに自信がついてきます。
自分の生活範囲を狭めていた不安や緊張を薬で抑えることによって、一歩ずつ乗り越えていき、自信をつけていき、成功体験を重ね、症状の改善を目指していきます。
抗不安薬に限らず、どの薬にも必ず副作用はありますが、薬の特徴や副作用をよく理解して、医師と相談しながら服用をコントロールしながら、不安や緊張を取り除くために最大の効果を発揮できるようにしていきます。
不安障害は発症してから、時間が経過していることが多いので、治療の期間はある程度かかるとされています。
あくまでも症状の度合いによりますが、6ヶ月~1年かかる人も、それ以上の期間を要する人もいます。
その間、抗不安薬の服用が必要になりますので、医師に指示された通りにきちんと薬を服用していく事が必要となってきます。
ある程度の期間は必要ですが、治療を続けていけば症状はきちんと良くなります。

不安障害の薬の種類

治療に使われる薬は抗不安薬で、ベンゾジアゼピン系の薬となります。
ベンゾジアゼピン系の薬は、脳内の物質である、GABAという物質で中枢神経系を抑制してくれる働きがある神経伝達物質を増強してくれる働きがあります。
GABAの働きを強くすることで、脳内の活動が鎮静され、耐えがたい不安や緊張を緩和してくれます。
また、この種類の薬には半減期があり、短時間・中間・長時間・超長時間型に分けることができ、この半減期が短いほど、即効性があり、すぐに体内の薬の濃度がピークになり、その後は速やかに血中から薬が抜けていきます。
突然の不安には即効性がある短時間型の薬が効果的であり、不安が長い時間続く場合には、長時間型が適していると言われています。
ここでベンゾジアゼピン系の薬の種類を半減期別に紹介します。

・短時間型【半減期約3~6時間ほど】
エチゾラム(商品名:デパス)
クロチアゼパム(商品名:リーゼ)
フルタゾラム(商品名:コレミナール)

・中間型【半減期約12~20時間ほど】
アルプラゾラム(商品名:ソラナックス・コンスタン)
ロラゼパム(商品名:ワイパックス)
ブロマゼパム(商品名:セニラン・レキソタン)

・長時間型【半減期約20~100時間ほど】
メダゼパム(商品名:レスミット)
クロラゼプ酸ニカリウム(商品名:メンドン)
フルジアゼパム(商品名:エリスパン)
ジアゼパム(商品名:ホリゾン・セルシン)
メキサゾラム(商品名:メレックス)
クロルジアゼポキシド(商品名:バランス・コントール)
オキサゾラム(商品名:セレナール)

・超長時間型【半減期約100時間以上】
フルトプラゼパム(商品名:レスタス)
プラゼパム(商品名:セダプラン)
ロフラゼプ酸エチル(商品名:メイラックス)
など、多くの種類薬があるので、医師と相談しながら症状にあったものを服用していきましょう。
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