拒食症・過食症とは

拒食症・過食症

拒食症・過食症

摂食障害(拒食症・過食症)とは食べる行為に重篤な障害がある精神疾患です。
拒食症の約60~70%が過食症に移行すると言われています。
摂食障害(拒食症・過食症)の原因や症状、治療法について確認しましょう。

摂食障害に分類されている拒食症と過食症は、食べる行為に対して重篤な障害がある精神疾患の1種類であるとされています。
極端に食事の量を制限してしまったり、あるいは過度な量の食事を摂取することにより、健康上に問題が引き起こされ、依存症の一種とも考えられています。
最近では、食事を飲み込むことに障害のある嚥下障害と区別するために中枢性摂食異常症と呼ばれることもあります。
また日本の厚生労働省によって難病(難治性疾患)に指定されています。
拒食症と過食症は異なる疾患であり、相反するものと捉えがちですが、拒食症から過食症に移行してしまうケースも多く、約60~70パーセントの確率で移行してしまいます。
相反する疾患ではなく、2つの症状は大きく関係している症状であり、拒食症と過食症は総称して摂食障害として呼ばれ、扱われます。
これら2つの疾患を区別するには、正常あるべき最低の体重を維持しているかどうかが指標となり、BMIの標準体重の数値が801パーセント以下の場合には拒食症と診断されます。
またアメリカでは85パーセント以下で拒食症と判断されます。

拒食症・過食症の原因

拒食症・過食症の原因 拒食症になってしまう大半の割合を占めているのが女性です。
特に若い女性を中心としていて、10~20代の女性に多く見られる病気となっています。
男性の発症してしまう確率は全体の10パーセントほどとなっています。
拒食症になってしまう原因は人によって異なり、多い例として軽い気持ちで始めたダイエットがエスカレートしてしまい発症するケースです。
痩せたことを褒められ、周囲の人の賞賛の声がダイエットに拍車を掛けてしまいます。
プレッシャーが絡んでいることもあり、外見へのコンプレックスや完璧を求めてしまう完璧主義な気持ちや魅力的になりたいといった願望などのプレッシャーが原因になってしまっていることがあります。
過食症の場合、最も原因とされているのがストレスです。
ストレスを感じ方は人によって異なり、原因も様々です。
対人関係、家族関係、悩み、自分への負担、いじめなどストレスを感じすぎてしまい過食症になるケースは多いです。
また、無理にダイエットしようとして、それがストレスになってしまい過度な量の食事を摂取してしまうようになってしまいます。

拒食症・過食症の症状

拒食症・過食症の症状 拒食症の症状は、太りたくないや太ってしまう事が怖いと思い極端な食事制限を行ってしまいます。
また食事の方法も異なり、食べ物を小さく刻んで食べたり、食べ始める事に時間がかかってしまいます。
体重が減っていても自分は太っていると思い込んでしまい、体重を気にしすぎるあまり少しの体重変動で吐きだしてしまったり、下剤を使用して身体から食べ物を出そうとします。
常に動くことでカロリーを消費しようとし、他にも飢餓になってしまった反動で過食になってしまったりします。
過食症の症状は、短い時間で過度な量の食事を摂取し、拒食症と同様に吐きだしたり、下剤を使って体内から食べ物を出そうとします。
鬱状態にもなりやすく、食べてしまった罪悪感からなります。
他にも問題行動が増えてしまい、薬物の使用や自殺未遂を起こしたりします。
拒食症も過食症のどちらも共通して言える症状が女性の場合には生理不順になってしまいます。
また下剤などを乱用してしまうため、浮腫みやすくなります。
身体の機能に障害を起こしやすく、泌尿器系や内分泌系、循環器系に異常を起こしやすくなります。
拒食症に関しては体重減少が著しく、死にいたる場合もあります。

拒食症・過食症の治療方法

拒食症・過食症の治療方法 拒食症と過食症は症状を繰り返してしまう可能性が高く、有効とされている治療は精神科や心療内科の医師の心理カウンセリングを受けることが有効とされていますが、国内に摂食障害について専門性の高い医師は多くはないのが現状となっています。
カウンセリングが有効とされているのは、拒食症や過食症は食事に対しての異常行動に注目しやすいですが、症状が改善され体重が適正な状態まで戻ったとしても、こころの問題が解決されていないと再び摂食障害に陥ってしまう可能性があるからです。
問題の解決には患者さん本人の周囲の協力も重要であり、家族ガイダンスも有効とされています。
薬による薬物治療もありますが、これは治療の初めの選択としてではなく、うつ病や強迫症状などの並存している精神疾患に対しての治療となります。
そのため薬物療法は補助療法として用いられ、抗うつ剤や抗不安薬などを使います。
または過食症の場合などには身体的な症状を伴うので、症状に合わせた薬を使用することがあります。
薬の投与による治療は、拒食症や過食症の根本的な部分の治療はできず、摂食障害は薬での治療は難しいと考えられています。

拒食症・過食症の発症の仕組み

拒食症・過食症の仕組み 難病指定されている拒食症と過食症ですが、はっきりとしたメカニズムはわかっていません。
現在では女性に多い病気とされていますが、拒食症や過食症に悩む人は1000人に1人いると言われており、誰にでも発症する可能性がある病気です。
発症の仕組みには諸説あるので紹介します。
まずは生物学的な要因として、うつ状態や食欲、不安などに関係がある脳内物質であるセロトニンなどの機能に異常があって発症すると考えられたり、同じ脳内物質であるアドレナリンの機能に異常があるなどと考えられています。
また心理的な要因も関係していると考えられており、成熟することに嫌悪してしまったり、発達に未熟な部分があり、または感情を抑え込んでしまいがちなどの場合が考えられています。
社会的な要因もあると考えられており、人の関係や社会生活によるストレスや痩せていることが美しいとされている風潮などがあると考えられています。
他にも要因はあるかもしれませんが、こういった要因が複雑に絡み合い、拒食症や過食症を発症してしまうと考えられています。

拒食症・過食症の薬とは

拒食症・過食症の薬とは 拒食症は食べる事を極端に制限してしまうので栄養不足になってしまいます。
そのため過食症とは違い、栄養失調によって身体に様々な問題が起こります。
身体の活動を支える栄養分が不足し、浮腫みや貧血、脱水症状、筋肉量の減少、35度以上の低体温などが目立ち、無月経や不整脈、骨そしょう症、白血球の減少、歯のエナメル質が失われる、味覚に異常などの症状が現われます。
そこで、身体の症状に合わせた薬の投与が行われます。
また、うつ病や強迫症状に合わせ抗うつ薬や抗不安薬など精神的な症状を緩和させるために投与されることがあります。
拒食症や過食症そのものに効果のある薬は現在ありません。
上記でも説明しましたが、根本的な治療は心理カウンセリングなどが第一選択として有効とされています。
拒食症や過食症に対する薬は二次的症状に対しての薬物投与となりますが、薬のみで完治させるのは難しいと考えられています。
根本を治療できれば二次的症状はもちろんなくなりますので、カウンセリングや薬以外にも本人の治そうという努力が必要になってきます。

拒食症・過食症の薬の種類

拒食症や過食症の精神面の改善に使用される薬は抗うつ薬や抗不安薬になります。
拒食症には、
・サイプロヘプタジン
・アミトリプチリン
過食症には、
・イミプラミン
・デシプラミン
・フェネルジン
などが、効果があるとされています。
これらの薬の効果には個人差もあり、効果が発揮されなかったという人もいます。
拒食症により栄養不足になってしまっている状態ではビタミン剤やアミノ酸製剤などが処方されます。
他にも、
・食欲を抑える薬…サノレックス
・低カリウム血症の薬…カリウム剤
・女性に起こる無月経…ホルモン剤
・症状の特徴である嘔吐…胃腸薬
などを処方されます。
拒食症、過食症に効果のある薬はないので、二次的に起こる症状を悪化させないために、または悪循環を食い止めるために投与されます。
ページの先頭へ