パーソナリティ障害とは

パーソナリティ障害

パーソナリティ障害

パーソナリティ障害とは「普通ではない」言動をとってしまう障害です。
従来は人格障害、正確障害などとも言われていました。
パーソナリティ障害の原因や症状、治療法について確認しましょう。

パーソナリティ障害とは、人と異なる行動や反応をしてしまう事で、本人が苦しんでしまったり、周囲が困ってしまう場合に診断される精神疾患の1つとなっています。

またパーソナリティ障害は広い意味では神経症に入る概念となっています。

以前は人格障害と呼ばれる事もありましたが、偏見の意味が強いことからパーソナリティ障害と名称が変更されました。

他にも性格障害と呼ばれる事もありました。

感情や衝動のコントロール、認知(物事に対する考え方や捉え方)または対人関係などパーソナリティ機能の偏りにより障害が生じてしまいます。

他の精神疾患の合併症を起こしやすく、パーソナリティ障害よりも精神疾患が前面に出てしまうケースが多いので、他の疾患を引き起こす原因となる病気とも考えられています。

パーソナリティ障害は大きく分けると3つに分類することができ、特徴別に分けられており、風変りで奇妙なタイプのA群、感情的であり、不安定なタイプのB群、内向的であり、不安が多いタイプのC群と分けることができます。

この群を細かく分けると、さらに10種類のタイプがあると言われています。

パーソナリティ障害の原因

パーソナリティ障害の原因 パーソナリティ障害の原因については、はっきりした事は分かっていませんが、遺伝性の要因と環境の要因が大きく関係していると考えられています。

遺伝要因の場合、生まれてすぐの時からパーソナリティ障害になりやすい性格的な傾向があることです。

環境要因の場合、幼少期に母親との愛情関係を上手く築けず、安定的な関係の構築に失敗してしまった時に子供の感情のコントロールや自己確立に大きな影響を与えてしまい、本人の人格形成に関わってしまう事は明確となっています。

共依存などの状態になってしまっていると、子が成長しても子離れが出来なくなってしまい、親離れが出来なくなる状態になりやすく、また成長過程において親が子に対して、欠点ばかりを指摘し否定を続けてしまうと本人が幸せを感じることができなくなってしまったり、自己否定感が強くなり、パーソナリティ障害を発症してしまう原因となると考えられています。

パーソナリティ障害は性格の問題ではないことは明確になってますが根本的な原因は今後の研究などにより分かっていくかもしれません。

パーソナリティ障害の症状

パーソナリティ障害の症状 上記でも説明しましたがパーソナリティ障害の症状には10種類あり、A群、B群、C群に分かれています。

症状に対して本人は全く自覚がなく、日常生活において追い詰められた時に自分のしている問題にはじめて気づきます。

また症状は慢性的で、長期間症状は変化しないのも特徴です。

カテゴリーごとに10種類の症状を紹介していきます。

■A群:風変りで奇妙なタイプが特徴

・妄想性パーソナリティ障害
非常に疑い深く、また疑っている根拠は全くない。
また他人の言葉すべてを自分の批判として解釈してしまう。

・統合失調型パーソナリティ障害
独自の信念を持っており、奇妙と思われる空想や発想を持っている。

・統合失調質パーソナリティ障害
喜怒哀楽を表現しない。
また他人に対して全く興味をもっていない。

■B群:感情的であり、不安定なタイプが特徴
・境界性パーソナリティ障害
他人から見捨てられたくないと思い、過剰とも言える努力をする。

・反社会性パーソナリティ障害
良心の呵責を失っており、刑罰を受けようと違法行為を続ける。

・自己愛性パーソナリティ障害
嫉妬深く、傲慢な態度で他人と接し、自己を過大評価する。

・演技性パーソナリティ障害
注目の的であり続けたいと思い、過度な情緒性を持っている。

■C群:恐怖心や不安感が強いタイプが特徴
・依存性パーソナリティ障害
服従的な行動が目立ち、様々な事に依存しやすい。

・強迫性パーソナリティ障害
効率は犠牲にしてでも完全主義を貫く。

・回避性パーソナリティ障害
傷つくことや失敗を極端に恐れ、決断や行動することを避ける。

パーソナリティ障害の治療方法

パーソナリティ障害の治療方法 パーソナリティ障害の治療は精神療法と薬物療法の2つを行っていきます。

精神療法は、まず専門医とのカウンセリングを行い、病的な応答のパターンをほぐしていきます。

1回の治療においてかける時間は50分程度であり、焦らずゆっくりと治療を行っていく必要があります。

治療には個人差もあり、問題となる行動を起こさなくなるのに、大体、6ヶ月から1年程度の時間を要します。

完全に治療が終わるまでには2~3年程度かかり、本人はもちろん家族の方も冷静に治療に取り組まなければなりません。

治療内容は、本人が自分に問題があると自覚できていないので、問題となっていることを繰り返し指摘し、本人に問題と直面させる方法です。

また合併症として精神疾患を伴う事もあるので、症状に合わせて薬物療法を行ないます。

ですが、これはあくまでも補助的なものになり、パーソナリティ障害によって起こる悲しみや不安を軽減する事は十分に出来ません。

また使用方法を守らなかった際に、自殺企図の問題も起こることがあるので注意が必要となっています。

パーソナリティ障害が発症する仕組み

パーソナリティ障害が発症する仕組み パーソナリティ障害の発症の仕組みとして、原因が関係していると考えられています。

上記にて説明しましたが、幼少期に母親から十分な愛情を受けることができなかったり、見捨てられてしまった経験などがトラウマや心の傷になってしまい、愛着障害(愛情の形成が上手く行えなかった事)を起こしてしまったり、心にトラウマや傷を抱えたまま成長していき、学校や社会生活でいじめにあったり、恋愛での失敗、または両親の離婚など本人にとって衝撃を受けるような事があると、過去のトラウマや傷を再び、えぐられてしまい、ある日突然パーソナリティ障害を発症すると考えられています。

また、何のきっかけもないまま徐々に進行し発症するケースもあります。

ほとんどは辛い経験を重ねることで症状が本格化してきます。

2度目に感じた衝撃が発症の仕組みとなっている考え方は専門家の意見も一致してきています。

パーソナリティ障害の薬とは

パーソナリティ障害の薬とは パーソナリティ障害の薬は合併して起こっている精神障害または精神症状に対して使用します。

あくまでも精神療法が中心となっていて、補助的に薬を用います。

抑うつなど、うつ病の症状が現われている場合には、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)や三環系の抗うつ薬を使用します。

SSRIは副作用も他の薬に比べて少なく、長期間でも使用が可能であり、セロトニンに作用することで衝動性を抑える事ができます。

三環系の抗うつ薬は効果は強いですが、その分副作用も強く現われてしまいます。

不安定な感情を安定させてくれる効果があります。

また躁うつ病の躁状態を改善する薬が用いられる場合もあり、気分調整薬や抗てんかん薬などがあり、情緒不安定な症状を抑制したり、脳の興奮を抑え、精神状態を安定させる効果があります。

他には統合失調症に用いられる非定型抗精神病薬を使って、衝動性や攻撃性を抑制し、逸脱している行為を改善していきます。

合併症の治療だけではなく、パーソナリティ障害の症状自体にも効果がある薬もあるので、服用方法を守り、正しく服用してください。

パーソナリティ障害の薬の種類

上記で説明した薬を種類ごとに紹介します。

■選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)

・パロキセチン
・フルボキサミン
・セルトラリン

神経伝達物質であるセロトニンにのみ作用するので副作用も少なく安全性も高いため、長期連用も可能となります。

セロトニンは幸せを感じるホルモンとも呼ばれている事から、不足してしまうとうつ病を発症してしまうと考えられています。

■三環系抗うつ薬

・クロミプラミン
・アミノリプチン

効果も強く、しっかりとした効果はありますが、副作用も強くなっており、頭痛や吐き気、便秘などが挙げられます。
セロトニンとノルアドレナリンに作用し、不安定な感情に効果があります。

■気分調整薬

・炭酸リチウム

副作用はめまいや吐き気、手の震えなどが挙げられます。

躁うつ病の躁状態に効果があり、情緒不安定を抑制する効果があります。

■抗てんかん薬

・バルプロ酸ナトリウム

副作用には眠気やめまいがあります。

脳の興奮を抑え、精神状態を安定させる効果があります。

カルバマゼピン

同様の効果がありますが、副作用には発疹などが挙げられ、飲み合わせが悪いものとして内科系の薬には注意が必要となるので医師に相談するようにして下さい。
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